「なにしてんの?こんなとこで。」
「……避難。
俺が部屋にいると他の奴らが萎縮するから面倒くさい。」
「なるほどねぇ……。」
クラスのジャガイモ共が「近江くん、ここ座ってください!」とかなぜか敬語で必要以上に気を遣う姿が容易に想像できてげんなりする。
見た目だけ見るととっつきにくいやつだからなぁ、近江涼介。
「姫は?」
「私?私は――……まぁ、同じく。」
聞き返されて、同部屋の女共のあの嫌そうな顔を思い出してムッとする。
でもなんとなくネガティブなことは言いたくなくて、
“同じく”なんて言葉で返した。
「…………。」
無言で私を見ていた近江涼介の手が、不意に私の頭を数回ポンと撫でる。
モヤモヤした気持ちでいたのがバレたのか。恥ずかしい。



