姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―



「……何?」

それがそろそろウザくなってきたので女共の方を見る。
一応言っておくけど圧はかけていない。

あくまでにこやかだし、声のトーンも穏やかにした。


「あ……えーと、私達大浴場行くんだけど……
藤澤さんは……。」

気まずそうな顔。
私のことを怖がってたり嫌っていたりするのがよくわかる目。

(めんどくさ。)

そんな暗い気持ちで顔が曇るのを、口角を吊り上げて堪えた。

「私は部屋のシャワーを使うんで、お構いなく♡」

私の返事を聞いて、女共はわかりやすくホッとする。
そして、「そっか」とだけ返事をしてそそくさと部屋を出ていった。

閉めた襖の先で「ほらね!」とかクスクス笑う声が聞こえて、気分が悪い。

それを洗い流すようにすぐにシャワーを済ませると、居心地の悪い部屋を出る。

消灯時間まで時間を潰す場所を探して館内を彷徨うことにした。