「……何?」
それがそろそろウザくなってきたので女共の方を見る。
一応言っておくけど圧はかけていない。
あくまでにこやかだし、声のトーンも穏やかにした。
「あ……えーと、私達大浴場行くんだけど……
藤澤さんは……。」
気まずそうな顔。
私のことを怖がってたり嫌っていたりするのがよくわかる目。
(めんどくさ。)
そんな暗い気持ちで顔が曇るのを、口角を吊り上げて堪えた。
「私は部屋のシャワーを使うんで、お構いなく♡」
私の返事を聞いて、女共はわかりやすくホッとする。
そして、「そっか」とだけ返事をしてそそくさと部屋を出ていった。
閉めた襖の先で「ほらね!」とかクスクス笑う声が聞こえて、気分が悪い。
それを洗い流すようにすぐにシャワーを済ませると、居心地の悪い部屋を出る。
消灯時間まで時間を潰す場所を探して館内を彷徨うことにした。



