姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


ドアを開けるとちょっと冷たい風が吹き込む。
一歩外に出ると、やっぱり少し肌寒いけど空は快晴でなんだか清々しい気持ちだ。

「こんないいとこ、なんで黙ってたのよ!」

「言っただろ、秘密だって。」

風に負けないように少し声を張る。
広瀬真も同じようにいつもより少し大きめの声だ。

「で、何?」

屋上の奥に進んでいく広瀬真が、ふと足を止めて振り向いた。
大きな声を出さなきゃいけない状況が、気まずい私の背中を押す。


「ごめんね!」