姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「――――ってことがあったんだけど、なんでアイツあんな怒ってるんだと思う?」

授業の合間の10分休憩中、近江涼介の机の横にしゃがみ込んで私は浮かない顔をしていた。

「なんでそれを俺に聞くわけ?」

近江涼介はいつも通り本と睨めっこでこっちを見ない。

「だって榛名聖に相談しようにもすぐそこに本人がいるし。
あとこういう人間の心理?的なの得意分野でしょ?近江涼介の。」

「自分のはわからないけどな。」
「え?なんか言った?」

周りの声がうるさいのと、近江涼介の声が小さいのとで唇が動いたことしかわからなかった。
近江涼介は特に言い直すことはなく話題を本筋に戻していく。

「誰だって道具扱いされたら嫌だろ。」
「道具扱いなんかしてないもん。」
「してるだろ。散々俺ら使って復讐とやらをやってるくせに。」
「う゛……っ!」

それを言われると何も言い返せない。
それは確かにそのとーり。