姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―

文化祭翌日、玄関前の掲示板には校内新聞がババーンと張り出されていた。

一面には“学園の姫と王子の証明―他を圧倒してグランプリに―”という見出しと私と広瀬真の問題のキス写真。

おかげさまで朝から学校の話題は私と広瀬真で持ちきりだ。


校内新聞なんてあったんかい。
そう言えば新聞部ってあった気がする。働いているところを初めて見た。

私の登校と同時に掲示板前に群がる生徒が地割れのように場所を空けていったので、遠慮なく最前列ドセンターを陣取った。

(フム、これはなかなか…)

一応困っている感を演出しつつ記事を眺める。場所を空けたモブたちが全員私に注目してるからね。

「っっんだ、コレ――――!!」

背後に聞き慣れた大声が響いた。
と同時に真横を風を切って金色の何かが走り抜け、刺さっていた画鋲ごと新聞を破り取った。

(こんな光景前にも見たな。)

掲示板の前で顔を真っ赤にして剥がした新聞を握り締め、羞恥心と怒りでわなわなと震えながら大勢と対峙する広瀬真をぼんやりと見る。

「終わった話だろ!俺は掲載許可出してねぇぞ!
肖像権侵害だこんなん!訴訟モンだ!
お前らもこんなくだらねぇもん見てんな!全員散れ!!」

怒りすぎて訳わからないこと言ってる。
でも剣幕が凄すぎてモブたちは気まずそうに退散していった。