「それではお待たせしました!
エントリーNo.7!藤澤姫――!」
会場いっぱいに私の名前が高らかに響く。
ほぼ男の声の大歓声を聞きながら、女共の白らけた顔が絶望の表情に変わるのを期待して堂々と舞台上へ歩き出した。
一歩、一歩とステージの中央へ向かう度、最前列で見ている女共が「えっ、えっ!?」と狼狽える。
それで気分が良くなって、にんまりと口角が上がっていく。
正面を向いた時に背後のスクリーンにバーンと私の姿が映し出されると、どよどよと会場が大きくざわついた。
「ウソ!?死ぬほどカッコいいんですけど!!」
「あれ藤澤姫!?」
「ちょっと待って!?こんなの聞いてない!」
ステージから青くなったり赤くなったり白くなったりしている女共を見下ろして、満足そうに笑っている姫を遠くに見ながら、榛名聖も驚いている。
「わぁっ、これはすごいねぇ。
ひーちゃんものすごい美少年。」
ウィッグは使わず編み込みと外ハネでショートヘアに見せ、涼やかでシュッとした印象に見えるメイクで整えた容姿はヴィジュアル系男子のよう。
服装も華奢な体型を隠すために全体的にゆるっとしたもので、気だるげな美少年の雰囲気を漂わせている。



