「有り得ない料理音痴だと思ってたのに、なんでおにぎりだけプロ並みなの?」
「習ったんだよ、……ガキの頃、ウチで雇ってた当時の料理長に。」
「料理長……!?さらっとそのワードが出てくるあたりさすがお坊ちゃんね……!」
「ね〜。もはや嫌味にすら感じないよねぇ。」
「いやアンタもお坊ちゃんだからね?」
「あは、バレたか〜⭐︎」
得意顔だった広瀬真の表情が、ほんの少し曇ったことに気づいた人は誰もいない。
クラス全員が作ったおにぎりが出揃った後、家庭科の先生が審査して上位5人が当日おにぎりを作る係になった。
ちなみに私達はなぜか誰一人ランクインしなかった。



