「あらま、なーんか楽しそうじゃない?
涼ちゃんとひーちゃん。」
米粒だらけでどうしようもなくなった手の平を胸の位置で掲げながら、聖は真に顔を寄せて囁く。
ニヤニヤとした顔つきは完全に面白がっている時の顔だ。
「……別にフツウだろ。」
それに対して真は淡白に答える。
米を握る手つきは若干辿々しいながらもおかしな動きは今の所していない。
「――にしても意外だったなぁ、まーくんがミスターコン出るの了解したの。しかも女装なんてイロモノ企画。
女顔って言われるの嫌いじゃなかったっけ〜?」
その言葉に真の眉がピクリと動く。
みるみる内に顔が険しくなったのは怒っているのか照れ隠しなのか。
「あの特典は流石に不憫だと思ったからだ!他意はない、他意は。」
繰り返しそう言うのはまるで自分に言い聞かせているような印象も受けるが……
聖はそんな真の心内を探るように様子を観察する。
「ふぅん?それならまぁいいんだけど」
「あ――――!!」
2人の会話に姫の大声が割り込む。
驚いてそちらを見ると、わなわなと震えながら真の方を指差してあんぐり口を開けていた。



