姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「出ない出ない。
出たってどうせ女共の組織票で負けるし。
私が学校一どころか日本一可愛いのはこんなしょぼいミスコン出なくてもわかりきってるしー?」

ふふん、と得意げに片微笑むも近江涼介は見ていない。
手の平の米に梅干しを乗せながら、ただ話を聞いている。

「俺らが賞品になってるわけだけど?」

「ツーショット写真でしょ?大したことないじゃない。」

「写真は得意じゃない。」

「えっ」

急に言うから驚いた。

これはもしかして弱みを見せてくれている?更には助けを求めている?

そうだとしたら、ちょっと嬉しいじゃないの。

「わっかりにくいなぁ、近江涼介って。」

不器用なSOSにしょうがないなと眉尻を下げて笑う。

無表情な横顔は、なんだか少し気まずさを隠しているように見えた。