“いつもと変わらず”無口無表情な近江涼介の横に、榛名聖が並んだ。
「助けてもらったみたいだね?ひーちゃんに。」
近江涼介の表情を観察するように見つめながら、榛名聖は笑みを深める。
反応を伺われているのがわかるから、近江涼介は目線だけを榛名聖に向けて小さくため息をつく。
「……もともと救われてたし。姫にも、聖にも真にも。」
「!」
返答が予想外だったのだろう、驚いたのは榛名聖の方だった。
「素直!そんなこと思ってたなんて意外!好感度上がっちゃうなぁ〜。」
「意味不明。」
「ちょっと助けて!広瀬真に掴み掛かられた!」
「オメーが殴ってこようとするからだろうが!」
みんな、それぞれに傷や痛みを抱えている。
でも賑やかに、ちょっとずつ変わっていくはずだから。
ドタバタとした今、この瞬間も。
だけどそれは、きっといい方向なんだって思う。



