姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


昼休み、旧校舎。

広瀬真と近江涼介が自販機に飲み物を買いに行く間、私と榛名聖は2人だけで丸テーブルに座っていた。

「2人っきりだねぇ。」

「まあね。」

「ドキドキしちゃうね〜⭐︎」

「ちっとも。」

「えー?つまんないなぁ。」

言いながら榛名聖はけらけらと楽しそうに笑う。
それが珍しく子供っぽく見えるなと思いつつ、ぼんやりと眺めていた。

「……どうしたの?
今日はずっと浮かない顔だけど〜。」

テーブルに頬をつけ姿勢を崩す私の目線に合わせるように、榛名聖も上体を傾ける。
落ち着いたトーンの声に、ほんの少し安心する。