姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


淡々と重い生い立ちを話す近江涼介の顔を、私は見ることが出来なくなっていた。

死んだ兄(涼ちゃん)を強要されるって何?
生まれた時からずっと?

そのせいで自分がわからなくなった?

怒りなのか悲しみなのか、自分でもよくわからないけど、とにかくネガティブな感情で体が震える。

ひどい、ひどすぎる。
近江涼介の周りの奴らは近江涼介をなんだと思っているの?

赤ん坊だったら身代わり人形にしていいなんて理屈はない。
見かけ上の性格に問題がなかったら、人格否定されている状況を静観していいとか。

そんなことあるわけがないじゃない!

「……許せない……。」

口をついて出た呟きをきっかけに、ドドーッと滝のように感情が溢れ出す。