ここからは、姫には聞かせない俺の独り言。
――姫は、“俺自身”に最初に感情をくれた人。
痛みを飲み込んだあの目が、ずっと焼きついて離れなかった。
『痛い!離してよ!』
一度爆発させたら、完璧な作り物がひとりの人間に変化した。
失われた感情の片鱗を見た気がして、それが俺にとっては希望に見えた。
「お前、結構やるな。」
いつの間にか姫に対する嫌悪感が消えていた。
それどころか、憧れに近い感情も生まれていたのかもしれない。
――だから俺は姫を見続けた。
少しきっかけを与えれば、自分の気持ちにちゃんと気づいて素直に変化していくのが面白かったから。



