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聖と校内を歩いていると、度々目立つ金髪の男を見かけた。真だ。
緊張しているのだろうか、見る度気の強そうな目を吊り上げて不機嫌そうな顔をしている。
聖とは違って無自覚に壁を作っている、そんな印象を持った。
目を引く風貌だから側を通れば自然と目が行くのはわかるが、それにしても聖は異常に彼を見ていることが多かった。
「知り合い?」
「……まぁ、ちょっとしたね?」
“ちょっとした知り合い”ではないだろう。
真を見る聖の目はいつも憎しみや嫌悪に隠れて、大きな羨望が混ざっている。
その奥に、溺れかけて必死に縋るような色が混ざっていた。
――どう見ても因縁があるのは明らかだった。
「あっれ〜?久しぶり、まーくん。
ずいぶん雰囲気変わったねぇ。」
初めて聖と真が言葉を交わした時、聖とは違って真の方は聖に対してそんなに悪いように思っていない印象を感じた。
だから声をかけたのだと思う。
「真。俺と聖でこれから行くとこあんだけど、来る?」



