姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「急にごめんねぇ、あっ俺、榛名聖。
聖って呼んで。近江くんのことはー……

そうだな〜、“涼ちゃん”でどぉ?」

ここでもその呼び名を聞くことになるのか。

初めて俺自身の心がざわついた気がした。

「……その呼び方は好きじゃない。」

「え〜?いいじゃない。親しみやすくて〜。」

コイツ、わかっているのに止めない。
俺の反応を伺って楽しんでいるのか。

それなら相手にするだけ無駄だとため息をついた。