爽やか涼ちゃんが登場するのではないかと、気が気じゃなくてギンと目を見開いて近江涼介を凝視する。
けれど、その表情は変わることはない。
「……本当はあいつらとも一緒に行きたかったんだろ?
だから気分だけでもと思って。」
私のため?
拍子抜けして力が抜ける。
そうだった。近江涼介はこう見えて友達思いのいい奴だった。
「じゃあもう一個買わなきゃね!」
辺りを見渡して同じものを見つけて、一つ手に取った。
これは近江涼介の分だ。
「割り勘して買お。そんで明日、みんなで食べよ!」
些細なことを覚えていてくれる友達がいる。その事実が嬉しくて、気付けば私は笑っていた。



