姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「――正直に言うとね、私は傑のことが好きなの。
だからそれが漏れ出ちゃってて、心配させちゃったんだよね?ごめんね。」

有馬美咲はひとしきり笑った後で、急に潮らしくなって申し訳なさそうな顔になる。

そうだったの!?

傑兄ちゃんのことが好きだなんて全く気づかなかった。

言われてみれば確かに、今日の彼女はイメージとは少し違う服装やメイクの仕方だとは感じていた。

けれど、他で全く恋愛感情を感じなかったから驚いた。

兄ちゃん達にしても、近江涼介達にしても、今まで私が落としにかかった男達にしても――

そいつに恋する女共はみんな普段出さない様な猫撫で声とクネクネした態度でねちっこく男に近付いていた。

そして私に対しては影で敵意を向けてくる。

有馬美咲はそうじゃない。