姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


***
昼休み。

旧校舎のいつもの教室で、私はソファから半分ずり落ちながら横になっていた。

(4月の再来か、いやそれ以上に疲れた……。)

学校の外は広瀬真のおかげで騒がれずに済んでいるが、学校の中はそうはいかない。

ちょっとした休み時間の度に囲まれ騒がれ、少しも気が休まらない。

SNSの写真を保存してスマホのホーム画面にしたと、そいつのスマホの画面を見せられた時はゾワッとした……。

美しいものを飾りたいと言う感性は正しい。
けれど、知らない奴が自分の写真をフォルダに収めているという事実が受け入れがたいのだ。

抜け殻状態で足を自分達側に向けて大の字で寝そべる私を見ないようにしながら、広瀬真は苦笑いをしている。

「俺はアイツを女だと思わないことにする。」

「ひーちゃん相当疲れてるね〜。」

「そんな状況でも自分を上げるのは忘れないけどな。」

聞こえてる。
ぜーんぶ聞こえているけど言い返す元気もない。

私がこんな状態だというのに3人は全く気にせずテーブルを囲んでお茶を啜り出した。