姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「…………ッ!」

自身のキャパを越えたのだろう、顔を強張らせ真っ赤になった真が姫を見る。

「何よ?」

真を見上げる怪訝な顔は無意識に上目遣いになっていて、日に焼けたせいか頬が少し紅潮している。

ラッシュガードを剥ぎ取られたから柔肌がしっかり露出されていて、真の目には幾分刺激的に映った。

「ききき、着るかー!!こんなもんーーー!!」

バシィ!と鋭い音が立つ勢いで真がラッシュガードを床に叩きつける。
瞬間布地に多分に染み込んだ海水が跳ねて、姫の足元に飛び散った。

「ギャー!何!汚い!さっきからおかしいわよアンタ!」

「うるせぇえ!お前のせいだブース!」

「意味不明なこと言ってんじゃないわよバーカ!」

ギャンギャンと2人肩を怒らせながら喧嘩するのを、聖はけらけらと大笑いして見ていた。