姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


広瀬真はキッチンから、私は傑兄ちゃんから遠ざけられた結果、このペアで呼び込み係に任命された。

値引きチケットを持った客が海の家を利用すればその客が頼んだ商品数が売り上げとしてカウントされるというわけだ。

ちなみに日焼け対策グッズは脱いだ。
不審者のままじゃ客が寄り付かないからね。

花柄の水着からは、白い素肌を惜しみなく露出させている。

要は売り上げバトルに勝つために本気出したってこと。

ところで。

「…なんなのよ、この微妙な距離感は!」

灼熱の砂浜を私と広瀬真は数メートルの距離を開けて歩いている。

こんなに離れているともう単独行動だ。

そんなわけで1人で看板を持ってプラプラしている広瀬真のところに、案内を求めるテイで近づく女2人組がやってきた。