姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


「人手不足なんでしょ!?ちゃんと手伝えるから!
行きたい行きたーい!」

ソファの背凭れを叩いて暴れ出した私はもう止められない。

渉兄ちゃんがキッチンで呆れた様にため息を吐く。
傑兄ちゃんは困った様に私をよしよしし続けた。

そのどんちゃん騒ぎをずっと聞いていた通話主が、明るい声で割り込んできた。

「いいじゃん!妹って高校生でしょ?
こっちも人手が多い方が助かるし、友達も誘っておいでよ〜!」

……とまぁ、こうして友達と海に行くというイベントが実現できたのだ。

電話口の声が女の声だったのは少し引っかかったけど、そんなの友達と海の前では瑣末な問題だ。