姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


***

旧校舎のいつもの教室は、もわっと湿気った空気が蒸し暑い。


「何だよ!俺は疲れてんだよ、帰らせろ。」

広瀬真が不機嫌そうに腕を組む。

近江涼介は興味なさそうに下を向いている。

榛名聖はにこにこ頬杖をついているけど、多分コイツも興味を示してはいない。


――そんなのとっくに予想済み。

だけど聞いて驚け。
これを見たらびっくりしてひっくり返るに違いない。


後ろ手に隠していた紙を、ババーンと腕いっぱい前に伸ばして提示した。

大きな文字で“夏休みの予定”と書かれたその紙に、3人は目を丸くする。

そして見出しの下には私が考えた夏の予定の長ーいリストが続いているのだ。

「なんだこれ、全部こなしたら新学期に食い込むぞ。」

「思いつく限りぜーんぶ書いたんだろうねぇ。
後先考えず。」

「お祭り女。」

あれ、反応イマイチ??

今度は私の目が点になる。