姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


AM 6:00

カーテンを閉め切った部屋に、けたたましく鳴り響くスマホのアラーム音。

布団の塊の中からスマホを捕まえる手、そして顔が出てくる。

布団に対して少しの未練も残さず素早く起き上がり、淡いピンクのパジャマ姿のまま自室から出ていく。

乙女の朝は早い。
立ち止まっている暇はない。

洗面台の前に立ち、乱れた髪を絡まないよう優しく梳かす。

朝にはめっぽう強いから、この時点で目はバッチリ覚めている。美少女は24時間絶えず美少女のままなのだ。

フワッフワの泡で丁寧に洗顔して、たっぷりの化粧水と乳液で保湿。
その間に歯磨きをして、自室に戻って真っ白なワンピースタイプの制服に着替えておく。

その後、また洗面所へと舞い戻りヘアセットと軽いメイクを済ませる。

メイクはほんの軽く、だけどこれだけでも気分の上がり方が違う。

鏡の前で美しさに磨きがかかった自分を見て、満足げに微笑んだ。

「うん、今日も可愛い♡」