穏やかな空気が漂う夕暮れの公園。 そこに、無機質なスマホの振動音が鳴り響く。 画面上の名前一気に青ざめた。 「げっ、渉兄ちゃん! 傑兄ちゃんがチクったな……あーもう、怒られる!」 甘々の傑兄ちゃんと違って、渉兄ちゃんは叱る時はちゃんと叱ってくるのだ。しかもめちゃくちゃ怖い。 「渉兄ちゃん、ごめんなさい!!」 ギュッと目を瞑り、覚悟して通話に応じる。 「――え?」 受話器から聞こえた予想外の言葉に、間抜けな声が出た。