姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


最高の被写体にカメラマンも腕がなるのか、いろんな角度からバシャバシャ写真を撮られる。


なすがままになっている榛名聖の顔は相変わらず暗い。
というか、“暗くあろうとしてる”みたい。

それをアンニュイでいいとか色気があるとかいいように受け取られて褒められていた。


「1ヶ月後に投稿される予定なので、ぜひチェックしてくださいね!」

去っていく背中に愛想よく手を振り見送って、充実した一息をつく。
その横で、榛名聖は今日何度目かのうんざりした溜め息を吐いている。

そろそろストレートに言ってもいいか――そんな気持ちになってきた。

「いつまでそんな顔してるつもり?」

まっすぐに榛名聖の顔を見る。

「ずっとだけど〜?俺って本来こういう顔なの。」

冷めた表情で、しれっとそんなことを言う。

下を向いた口元に、伏しているから垂れ目にかかる長いまつ毛。
眉毛は感情を映し出さないようにまっすぐで、人はこれを無表情というのだろう。

――だけどね、感情がはみ出てるよ。