生まれた時から、俺の居場所はどこにもなかった。
「お母さん!僕、初めて学校のテストで100点とったよ!」
――やっと褒めてもらえる。
忙しそうに着飾る母親に向かって、喜びにドキドキしながらテスト用紙を掲げてみせた――なのに。
「……そ。」
一瞥もくれず、心底どうでもよさそうな顔。
無情に閉じた玄関の扉の音。
――頭に冷や水をぶっかけられたような、足元が一気に瓦解して奈落に落ちていくような感覚を、今でも覚えている。
小学1年生の冬。
俺は気づいてしまった。
母も父も、兄達も。
俺のことは“どうでもいい”んだって。



