真っ暗くて深くて、重い。
ずっと目を見ていたらその底暗さに引っ張り込まれてしまいそう。
すうっと深く息を吸い込む。
真っ暗な海の底に、手を突っ込む覚悟ができた。
「そういうことだから、いい機会だしもう俺に関わらないでくれる?
2人にもそう話しておいて……」
「アンタがあの中で1番ひねくれてるわ。」
私が圧倒されていると思っていたのだろう。
急に睨みつけたから、榛名聖は驚いた顔をした。
「さっきから黙って聞いてりゃ、この私の頭の上でペラペラペラペラひどいこと言いやがって。
着いて来なさい!今からその歪んだ性根を叩き直してやる!!」
隙をついて私の頭上にあった拳を掴んで引き下げ、力強く引っ張り歩き出す。
昼休みが間も無く終わることを告げるチャイムが鳴り響く。
特別教室棟にも人が溢れ出す中を、榛名聖の手を引いて足音荒く逆走していった。



