姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―


待ちに待った夏休み!

夏休みといえば、海に行ったりお祭りに行ったり、友達との楽しい予定がいっぱいあって……。

「なーんの予定もない。」

夏休み3日目。
自宅の自室、ベッドの上で、枕に顔を埋めてバタ足する。


兄曰く友達との予定というものは約束をしないと発生しないものだったらしい。

冷静に考えればそりゃそうだ、約束しなきゃどこで待ち合わせていいかわかんないもん。っていうか連絡先も知らないし。


「………まぁ、別にいいか。」

はた、と足の動きが止まって、ついでに全身の力も抜ける。

暑いの嫌いだし人混み嫌いだし。
日焼けもしたくないし。

海も祭りも、行ったところでゲンナリするだけですわ。


「涼しい家の中でのんびりするのが正解ね。」

枕にめり込んだ顔は、言葉とは裏腹の不満そうな顰めっ面だ。
無理やり目を瞑ると、そのまま眠りに落ちてしまった。