慌ててドアに近寄ってドアノブをひねるけど、ピッタリとドアは閉まっているし完全に鍵をかけられてしまっている。
「うそ、閉じ込められた!?」
「ええっ!?」
「しえる、白鳥さんに連絡だ!」
蒼真くんに言われて急いで白鳥さんに電話をかけようとしたけど、何故か話し中になってしまいつながらない。
とにかくメッセージを送って閉じ込められてしまったことを伝えた。
「ただ、白鳥さんはここには来られない可能性が高いね」
険しい表情で廉くんがいう。
「今頃別グループが歌唱している時間だろうし、Aスタジオからここまで行くのにだいぶ時間がかかる。看板はもう取り除かれてるだろうから、僕たちがここに閉じ込められているとわからないかもしれない」
「だったら蹴破るしかねーか!」
隼人くんがドアに向かって突進しようとするから慌てて止めた。
「無理だよ! この扉、鉄でできてるの!」
「うえ、マジか」
防音のためか分厚い鉄のドアが使われているので、ドアを壊すのはまず無理だ。
白鳥さんが来てくれるのを待つしかない。
でも、このままだと収録に間に合わないかもしれない……!



