スパイラル・コード〜内緒でハッカーやってたら、最強アイドルにバレちゃいました〜



 今日の収録は出演アーティストが大勢いるし、複数のスタジオを使用するみたいだから急な変更は仕方ない。


「わかりました。メンバーに伝えておきますね」

「よろしくお願いします」


 スタッフさんはぺこりと会釈して行ってしまった。
 なんとなく誰かに似ていたような気がしたけど、顔がよく見えなかった。


「……まあ、気のせいかな」


 私が楽屋に戻ると、全員着替え終わっていた。

 王子様風のロイヤルな衣装がゴージャスでとても似合ってる!
 ジャケットの色はそれぞれのメンバーカラーになっているんだ。

 蒼真くんはブルー、廉くんはホワイト、隼人くんはレッド、理央くんはグリーンのジャケットをカッコよく着こなしている。

 なんかもう、言葉を失うほどカッコいい……。


「しえるちゃん、もしかして見惚れちゃった?」


 廉くんがクスリと笑う。


「あっいや、そのっ」

「似合ってるでしょ〜? ボクがプロデュースしたんだよ〜」


 理央くんは発明家の才能だけでなく、ファッションセンスも天才的なんだ。


「みんなすっごく似合ってるよ!」