スパイラル・コード〜内緒でハッカーやってたら、最強アイドルにバレちゃいました〜



 恥ずかしそうにうつむく隼人くんのこと、ファンが見たらギャップ萌えで悶えるかもな。
 思わぬところで隼人くんの意外な一面を知ってしまった。


「全然ダサくなんかないよ。むしろちょっと安心したかも」

「安心した?」

「私ね、隼人くんの言う通り落ち込んでたんだ。私だけ全然役に立ててないなぁって。でも、隼人くんにも苦手なことがあったんだね」

「そりゃあるよ」

「なんかそれを知ったら安心しちゃった」

「バカにしてねぇか?」

「全然してないよ。かわいいなって思ったよ」

「いやバカにしてるだろ!」

「してないってば」


 一人でこっそり稽古してたり、隼人くんはすごく努力してる人なんだなって思った。
 その姿を見ていたら落ち込んでる自分がバカらしくなった。

 私には私のできることを頑張ればいいんだよね。


「……なんか、しえるとは話しやすいな」

「そう? 私は美織と違って普通だからね。緊張しないんじゃない?」

「いや、そんなこと……! しえるだって、か、かわいいぞ……っ」

「え?」