Stergazeがスパイ!?
 一体どういうこと?


「理事長からの特命なんだよね。美織ちゃんを脅迫する犯人を突き止めろって」


 そう言ったのは廉くんだ。
 理事長ってことは、美織のおじいさんということになる。


「そうしたら蒼真がしえるちゃんにも協力してもらおうって言い出したから、僕らのアジトに招待したんだよ」

「アジト?」

「そう! この場所は俺らStergazeの秘密のアジトなんだぜ」


 隼人くんが得意げにいう。


「理事長がボクらのために作ってくれた特別な部屋なんだよね〜。すごく快適でお気に入り」


 相変わらず理央くんはソファの上でゴロゴロしていた。まるで猫みたいだ。


「あんたも犯人を突き止めるつもりでいたらしいけど、どうやって探すつもりだったんだ?」

「そ、それは……」

「アテがないなら俺たちと組んだ方が得だと思うけど?」


 それはそうかもしれない。
 犯人を見つけ出すと息巻いていたけど、芸能界にパイプがない私には手がかりが全くない。


「本当に美織のこと守ってくれる?」

「もちろんだ。俺たちは与えられたミッションは必ず完遂する」

「わかった。私も協力させて」


 美織を守るために。

 こうして私はスパイグループ・Stergazeに協力することになった。