私の通う天ノ川学園には普通科と芸能科がある。
普通科は私たちみたいな一般生徒、芸能科にはアイドルや俳優といった芸能活動してる子たちが所属してるんだ。
同じ学校だけど、普通科と芸能科じゃ大違い。
芸能科はなんてゆうか、常にキラキラしてるって感じなんだよね。
「てゆーか普通科って芸能科の校舎入れないよね?」
「今回はちゃんと許可もらってるよ」
「そっか」
こんな感じで許可がないと入れない。
同じ学校なのに別世界って感じなんだよね。
*
優香と芸能科の校舎にやってきた。
普通科の生徒が入ることなんかないので、なんかやたらと見られてる。
「私は優香の付き添いです」って顔してるのに、「なんで普通科がいるの?」って声が聞こえる。
ヒソヒソ話はもっと小さな声で話した方がいいと思うんですけどね?
「ちょっとあなたたち、普通科でしょ? どうして芸能科の校舎にいるの?」
うわーー、捕まっちゃった。
「お姉ちゃんの忘れ物を届けに来たんです」
優香が答える。許可証も見せる。
「ふうん。あなたは?」
今度は私に視線が向けられた。
「この子の付き添いです」



