両手がふさがってる私のために蒼真くんが代わりにボタンを押してくれた。
「ありがとう」
「ん」
うわあ、何これどういう状況?
Stergazeの犬飼蒼真とエレベーターで二人きりなんて!
しかも蒼真くんって、写真で見るよりカッコいい。
ツヤツヤの黒髪に整った顔立ち。
まつ毛は長いしクールでイケメン!
さすがの私でもすごく緊張しちゃう……。
てゆーか蒼真くん、なんで普通科の校舎にいるんだろ?
ガタン!
急に大きな音がしてエレベーターが停まった。
まだ二階にも着いてないはずなのに、どうしたんだろ?
「……動かないな」
「どうしたんだろうね?」
もしかして――、閉じ込められた!?
「まさか、故障か?」
蒼真くんがボタンを押してるけど反応しない。
うそでしょ!?
私たち、エレベーターに閉じ込められちゃったの?
「ど、どうしよう……!」
「とりあえず外に連絡してみるか」
蒼真くんはスマホを取り出し、電話をかける。
「繋がらないな」
「そ、そんなぁ」
まさかの蒼真くんと二人きりで閉じ込められちゃった……!



