トクベツな関係にならなくてもいい。
クラスメイトとして、マネージャーとして、チームメイトとして一緒にいられるだけでいい。
だから、あなたを好きでいることだけは許してほしい。
……なんて、蒼真くんにとっては迷惑かな。
「っ、ごめん! やっぱり忘れて!」
急にものすごく恥ずかしくなり、その場から逃げ出したくなった。
立ち上がった私の腕を蒼真くんがパシッとつかむ。
「待て、しえる。今のって」
「なんでもない! ごめん、迷惑だったよね。忘れてほしい」
「忘れられるわけないだろう」
蒼真くんは真顔で私を見つめる。
「今のは本当か? 俺がしえるの一番なのか?」
「……うん」
改めて聞かれると恥ずかしくてたまらなくて、顔から火が吹き出そうなくらいに熱い。
「あの、蒼真くんやっぱり……」
言いかけた次の瞬間、グイッと体を引き寄せられてぎゅうっと蒼真くんに抱きしめられていた。
ハグされるなんて思ってなくて、更に体は熱くなるし頭はパニック状態だ。
「そそそ蒼真くんっ!?」
「俺の一番もしえるだよ」



