スパイラル・コード〜内緒でハッカーやってたら、最強アイドルにバレちゃいました〜



 私は理央くんにもらったメガネをかける。
 深呼吸をして、集中力を高めた。


「スピカ、ミッションスタート!」


 私は超高速でキーボードを叩き、まずは爆弾の在処を探る。


「無駄なことするんじゃねえよ!」


 先生が拳銃を取り出して私に向かって銃口を向けた。


「させるか。スピカには指一本触れさせない」


 蒼真くんは今までにない強い殺気を放ち、先生に向かって銃を撃つ。
 先生は素早い身のこなしで交わし、蒼真くんに向けて発砲した。


「蒼真くん!」

「大丈夫だ。あんたはハッキングだけに集中しろ」

「でもっ!」

「俺が絶対に守るから!」


 蒼真くん――……。

 蒼真くんはいつでも私のことを信じてくれる。
 私なら絶対にできるって信じてくれている。

 だったら私も蒼真くんを信じて、全集中で爆弾を止めるんだ!


「わかった!」


 再びPCの画面と向き合う。
 今度は何も聞こえない。目と鼻の先で銃声が響いているのに、私の耳には届かない。

 ただひたすら目の前の画面と向き合うことだけに集中する。

 爆弾はどこに仕掛けたのだろう?
 すべてを吹き飛ばすつもりなら、大勢の生徒が集まる場所?

 ――そうだ、学園内にはカメラが仕掛けられている!