スパイラル・コード〜内緒でハッカーやってたら、最強アイドルにバレちゃいました〜



 私はなりゆきでマネージャーになっただけの半人前で偉そうなことは言えないけど、こんなことは間違ってる。

 グループの支えになるのがマネージャーの務めだと思うけど、だからって他人を貶めていいわけがない。


「エトワールのメンバーはみんなあなたのこと慕ってるって言ってたそうです! それなのに、こんなことしていいんですか!?」

「黙れ! こうでもしなきゃミルキーウェイには勝てないんだよ!」


 久慈先生は穏やかな口調から一転し、大声をあげて私たちを睨みつける。


「お前たちStergazeもそう、いつも上にいくのはミルキーウェイのタレントばかりだ。何年もメテオプロはお前たちに勝てない。目ざわりなんだから潰すしかないだろう!」

「だからわざわざ天ノ川学園の教師として潜入したのか」

「ああ、俺もお前たちと同じスパイだってことだよ」


 先生はうすら笑いを浮かべながら、赤いボタンのスイッチを取り出す。


「このスイッチは爆弾のスイッチだ」


 ば、爆弾!?


「この爆弾は天ノ川学園に仕掛けてある! スイッチを押せばドカンだ! 全部吹き飛ばしてやるよ!」