響け、希望と愛の鐘

「イチャイチャするなよ、姉ちゃん!
 ラブラブで羨ましい!
 もう結婚しちゃいなよ、このこのー!」
 
私を左肘で小突きながら、優華が現れた。

 袖にチュールが付いた薄いイエローのトップスに、ギンガムチェックのスカート。
 
ベージュのキャップは、変わらず優華の頭に乗っていた。
 「姉ちゃん!
 ハギくん!

 待っててね!

 もうすぐ、私もそっち行くから!

 私も、大学入ったら、姉ちゃんにとってのハギくんみたいな人、見つかるかな」

「見つかるよ、きっと。
 優美の明るさは人を元気にするもの。

 大丈夫。
 お姉ちゃんの保証じゃ、心配?」

「そんなことない。

 姉ちゃんがそう言うなら、信じる」

 優美は優華としばしの間、抱き合った。