久々津は料理のできる男だった。シングルファーザーなので、できるように努力したのだろうが、なんとなく意外だと思った。有名クリエイターとして、そこそこ稼ぎもあるだろうから、てっきり、フードデリバリーなどを利用していると思っていたのだが。
久々津は冷蔵庫を開けて考え、ハンバーグにマッシュポテト、サラダを添えたワンプレートを手際よく盛り付け、ご飯と味噌汁まで準備していた。無論、言うまでもなく、宝瑠のぶんも作ってくれた。
「……いただきます」
戸惑いながら手を合わせ、サラダとハンバーグをそれぞれ口にする。食べた瞬間、嘘でしょ、と思わざるを得なかった。
家事全般が苦手な宝瑠に対して、久々津はできる男だった。
「じゅえちゃん、どーお?」
「え?」
「パパのごはん、おいしいでしょ?」
宝瑠は日葵を見て笑顔で頷き、久々津に「美味しいです」と素直に伝えた。だが、彼の反応は薄く、「あっそう」と気のない返事が返ってきただけだった。
久々津が自宅でフリーランスとして働いているのは、家事と育児を両立するため。そう、暗に知らされた気がした。
時計の針が午後八時半を過ぎたころ、日葵がソファでうとうとと船を漕ぎ始めた。
「ひま、寝るならお部屋に行きな?」
「……んん、やだ。まだ、ひま……ママといるもん」
久々津は冷蔵庫を開けて考え、ハンバーグにマッシュポテト、サラダを添えたワンプレートを手際よく盛り付け、ご飯と味噌汁まで準備していた。無論、言うまでもなく、宝瑠のぶんも作ってくれた。
「……いただきます」
戸惑いながら手を合わせ、サラダとハンバーグをそれぞれ口にする。食べた瞬間、嘘でしょ、と思わざるを得なかった。
家事全般が苦手な宝瑠に対して、久々津はできる男だった。
「じゅえちゃん、どーお?」
「え?」
「パパのごはん、おいしいでしょ?」
宝瑠は日葵を見て笑顔で頷き、久々津に「美味しいです」と素直に伝えた。だが、彼の反応は薄く、「あっそう」と気のない返事が返ってきただけだった。
久々津が自宅でフリーランスとして働いているのは、家事と育児を両立するため。そう、暗に知らされた気がした。
時計の針が午後八時半を過ぎたころ、日葵がソファでうとうとと船を漕ぎ始めた。
「ひま、寝るならお部屋に行きな?」
「……んん、やだ。まだ、ひま……ママといるもん」



