AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 名前を呼ばれ、顔の中心がカッと熱くなる。頬を赤らめながら横目で久々津を見ると、彼はにやにやと笑ってこちらを見ていた。

「……そうですけど」

 宝瑠は平静を装い、観念した。自身のプリンセスネームをいじりたいのなら、勝手にすればいい、そう思い、ため息をついた。「へぇ」と久々津が相槌を打つ。

「四ノ宮 宝瑠——、可愛い名前ですね?」
「……へ?」

 か細い動揺をもらすと、そこで久々津が立ち上がった。

「ひま、パパはまたお仕事に戻るから。“じゅえちゃん”と大人しく遊んでな?」
「はーい」

 リビングを出ていく久々津の背中を見つめ、えもいわれぬ感情が胸の奥にひろがった。

 結局のところ、夜まで久々津家で過ごす羽目になった。夕食の時間になり、そろそろおいとましようと立ち上がったのだが、日葵に「いっしょに食べよ?」と押し切られてしまった。

「四ノ宮さんがママになるかもしれない」という久々津の発言が大きく影響しているのだ。

 久々津はいったい何を考えているのだろう。日葵に期待を持たせるような真似をして、本当にそれでいいの?

 ママじゃないのに。赤の他人なのに。

 宝瑠に接する無垢な日葵を見るにつけ、もやもやと複雑な気持ちが沸いてくる。

 ……それはそれとして、ひとつだけ驚いたことがある。