AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

「久々津さん、人として最低だと思います」
「……はい?」
「だって……あの子は母親を求めてるんです。実の母親が誰かを気にして……父親から見せられた画像を本当のママだと信じ込んでる。作った画像と私の顔が似てしまったのは、ただの偶然だったのかもしれませんが。じゃあ、あの子の気持ちは? 他人だから放っておけばいいなんて、あまりにも無責任だと思います。あの子が可哀想すぎる」

 そこで久々津の表情がくもった。眉をしかめ、不機嫌な様子をあからさまにした。チッ、と舌打ちまでついている。

「“可哀想”」
「……え?」
「それ、日葵の前で言ってないよな?」
「え、ええ。もちろん」
「ならいいけど。可哀想なんて言葉、二度と使うな。次聞いたらはっ倒すからな?」

 ぞくっと。血液が冷えた気がした。背筋に冷たいものが走った。久々津の瞳に、凍てついた冬の海のような静けさを見た気がして、宝瑠は視線を下げた。

「……わかった」

 そう返事をするのが精一杯だった。

 ちょうどそのとき。コンコンとノック音がした。日葵だ。

「パパー、もうお話おわったー?」

 久々津は宝瑠に目だけで合図を送り、「終わったよ」と返事をする。

 実際のところ、解決策としては何ひとつ話し合えていないのだが、日葵の今後については中断するしかなさそうだと判断した。

 宝瑠は扉を開け、日葵に笑みを浮かべた。