ドアと向かい合って位置する中央のデスクは、シンプルなアイアン製で、無機質なスチール脚に支えられ黒い天板が載っている。その上には大型のウルトラワイドモニターが二枚、横並びに配置されている。
キーボードもマウスも、コード一本見当たらない。背後にはスピーカーとMIDI機材、それに幾つかのゲーム機のコントローラーが整然と並んでいた。
壁の一角にはギャラリースペースのように、ポスターとアートパネル。色数は少ないのに、どこか目を引く空間だ。
……これが子供のいる、父親の部屋……?
とてもそんな風には思えない。もしかして、ここだけ別世界なのかもしれない。軽く足元を見直した。
「なに? 仕事部屋がそんなに珍しい?」
扉の前に立ち尽くす宝瑠を見つめ、久々津がパソコン前の椅子に腰掛けた。背もたれが高くて首まで支えるタイプの、大型のゲーミングチェアだ。
「いえ……そういうわけじゃ」
宝瑠は曖昧に視線を泳がせ、自身の手元に目を据えた。久々津の仕事部屋にいる以上、彼に主導権を握らせてはいけない。あくまでも、日葵についての、今後の話し合いをするために来たのだ。
「あの、お話というのは……日葵ちゃんのことなんですけど」
「ひまの……? なに?」
キーボードもマウスも、コード一本見当たらない。背後にはスピーカーとMIDI機材、それに幾つかのゲーム機のコントローラーが整然と並んでいた。
壁の一角にはギャラリースペースのように、ポスターとアートパネル。色数は少ないのに、どこか目を引く空間だ。
……これが子供のいる、父親の部屋……?
とてもそんな風には思えない。もしかして、ここだけ別世界なのかもしれない。軽く足元を見直した。
「なに? 仕事部屋がそんなに珍しい?」
扉の前に立ち尽くす宝瑠を見つめ、久々津がパソコン前の椅子に腰掛けた。背もたれが高くて首まで支えるタイプの、大型のゲーミングチェアだ。
「いえ……そういうわけじゃ」
宝瑠は曖昧に視線を泳がせ、自身の手元に目を据えた。久々津の仕事部屋にいる以上、彼に主導権を握らせてはいけない。あくまでも、日葵についての、今後の話し合いをするために来たのだ。
「あの、お話というのは……日葵ちゃんのことなんですけど」
「ひまの……? なに?」



