『パパがね』と日葵が言った。
『しのみやさんはママじゃないって言ってたけど……やっぱりひまにとってはママだから。会ってもいい?』
「うーん……?」
宝瑠の顔は笑みを貼り付けたまま、頼りなく眉が下がった。どうしようかな、と思う。
机上に置いたiPadを操作し、プツリと画面を消した。
ゴールデンウィーク真っ只中の今日は、土曜日だ。久々津はなにをしているのだろうか。
「ねぇ、ひまちゃん。今日、お父さんは?」
『家にいるよ』
「そう、だったら家に帰ったほうがいいわよ? お父さん、心配するし」
『……なんで? 会えないの?』
「……え」
『会っちゃだめなの?』
その一言に、宝瑠は言葉をなくした。
少女のか細い声を聞きながら、弱ったなと思う。どう言って聞き入れてもらおうか。宝瑠は額のあたりに指を添え、思案する。
「だめって言うか……私は他人なわけだし。たびたびひまちゃんに会ったりはできないのよ」
『なんで?』
「うーん……お父さんに悪いから、かな。よそさまのお子さんに軽々しく会えるような関係性でもないから。ほら、お父さんが私のこと“ママじゃない”って言ったでしょう? 私はひまちゃんのお母さんじゃないし、お父さんともお友達ってわけじゃないから……たびたび接触するのとかは控えたいのよね」
『しのみやさんはママじゃないって言ってたけど……やっぱりひまにとってはママだから。会ってもいい?』
「うーん……?」
宝瑠の顔は笑みを貼り付けたまま、頼りなく眉が下がった。どうしようかな、と思う。
机上に置いたiPadを操作し、プツリと画面を消した。
ゴールデンウィーク真っ只中の今日は、土曜日だ。久々津はなにをしているのだろうか。
「ねぇ、ひまちゃん。今日、お父さんは?」
『家にいるよ』
「そう、だったら家に帰ったほうがいいわよ? お父さん、心配するし」
『……なんで? 会えないの?』
「……え」
『会っちゃだめなの?』
その一言に、宝瑠は言葉をなくした。
少女のか細い声を聞きながら、弱ったなと思う。どう言って聞き入れてもらおうか。宝瑠は額のあたりに指を添え、思案する。
「だめって言うか……私は他人なわけだし。たびたびひまちゃんに会ったりはできないのよ」
『なんで?』
「うーん……お父さんに悪いから、かな。よそさまのお子さんに軽々しく会えるような関係性でもないから。ほら、お父さんが私のこと“ママじゃない”って言ったでしょう? 私はひまちゃんのお母さんじゃないし、お父さんともお友達ってわけじゃないから……たびたび接触するのとかは控えたいのよね」



