AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。


 十二月。街中がイルミネーションで彩られるころ。

 宝瑠はパソコンと向かい合い、手早く書類を作成していた。ナミキホールディングスに就職し、早くもひと月が過ぎていた。

 元いたレミックスでの経験を活かし、デジタルマーケティング推進部に配属された。通信販売や動画制作など、デジタル領域で活躍できるポジションのため、広告系の専門性が役立っている。

 広告代理店とはまた違ったやり方をすることに、戸惑うこともあったが、その分、新鮮な手応えを感じられた。

「久々津さん」と女性の先輩から声をかけられた。

「このサンプル、次の会議に持っていくから、手伝ってくれる〜?」

「はい」と返事をし、きびきびと執務フロアを出て行く。
 通路を先輩と歩きながら、初めて出席する会議の段取りを聞いていた。すると背後から、「お疲れ様です」と声をかけられた。

 先輩が慌てて取り繕い、「お疲れ様です、常務」と礼儀正しく頭を下げた。
 宝瑠もそれに倣って頭を下げると、常務の並樹慧弥がくすくすと穏やかに笑いながら近づいてきた。

「久々津さん」と常務に名前を呼ばれる。

「新しい部署にはもう慣れましたか?」
「あ、はい。まだ学ぶことばかりですが、皆さんが温かく迎えてくださるので心強いです」
「そうですか。それは安心ですね」