AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

 怪訝な顔をする宝瑠を見て、天喜が「出ないのか?」と首を傾げた。

「知らない番号なの」

 不安気に言い、宝瑠はその画面を天喜にも見せた。

「とりあえず出てみたら? イタ電とかそんなのだったら、俺が対処するから」
「……わかった」

 言いながら受話ボタンをスライドし、「もしもし?」と頼りない声を出した。天喜にも聞こえるよう、スピーカーをオンにし、ハンズフリーで会話する。

『あ、四ノ宮宝瑠さんの携帯電話でしょうか?』

 宝瑠は一瞬押し黙り、「……はい」と恐る恐る返事をした。若い男性の声だった。

『お忙しいところ失礼します。私、株式会社ナミキホールディングスの並樹慧弥と申します』
「は、い……え?」

 そこで天喜と目が合った。

 今、なんて言った?
 ナミキホールディングスの、並樹慧弥……?

 あの、大手総合企業の御曹司であり、次期社長をも約束された、あの常務の、並樹慧弥……?

『折り入ってご相談したいことがありまして、お電話いたしました。今、お時間よろしいでしょうか?』
「……あ、はい。でも、少しだけ待ってください」
『承知しました』

 宝瑠は震える指先で、消音ボタンをタップした。

 すぐそばにいる天喜と見つめ合っていた。彼も宝瑠同様に目を見張り、言葉を失っていた。いくらか怪訝に眉を寄せ、本人かどうかを疑っていた。