***
マンション契約を解約するため、宝瑠はひとりで部屋を片付けていた。
天喜が住むマンションに本格的に移住するとなると、彼らの生活スペースに物を増やすことになる。そのため、無くても困らないものは、早々に処分しようと考えていた。
断捨離……あまり得意じゃないんだけどなぁ。
宝瑠は何度となくため息を吐き出し、いる物といらない物に分けて荷造りしていた。
そんなときだ、スマホが鳴ったのは。
宝瑠は休憩と自身に言い訳し、着信を確認する。電話の相手は小野寺だった。
なんだろう……?
不思議に思い、首を傾げた。
「もしもし?」
いつもと変わらぬ口調で回線を繋ぐと、小野寺は先ほどあった出来事を詳細に教えてくれた。
「え、天喜が……?」
宝瑠は息を呑み、今朝の彼を思い出していた。
——「ちょっと行って、とっちめてくる」
なるほど、あれはそういう意味だったのか……。
自然とため息が浮かび、ソファに座り込んでいた。
『やっぱり。久々津さんからはなにも知らされてなかったんだな?』
小野寺の声が和らぎ、彼は電話の向こうで穏やかに笑っていた。「うん」と頷き、宝瑠にもその笑みがうつった。
『正直、会社の判断がこれで覆るとは思えないけどさ……同席してて。なんかスカッとしたよ』
マンション契約を解約するため、宝瑠はひとりで部屋を片付けていた。
天喜が住むマンションに本格的に移住するとなると、彼らの生活スペースに物を増やすことになる。そのため、無くても困らないものは、早々に処分しようと考えていた。
断捨離……あまり得意じゃないんだけどなぁ。
宝瑠は何度となくため息を吐き出し、いる物といらない物に分けて荷造りしていた。
そんなときだ、スマホが鳴ったのは。
宝瑠は休憩と自身に言い訳し、着信を確認する。電話の相手は小野寺だった。
なんだろう……?
不思議に思い、首を傾げた。
「もしもし?」
いつもと変わらぬ口調で回線を繋ぐと、小野寺は先ほどあった出来事を詳細に教えてくれた。
「え、天喜が……?」
宝瑠は息を呑み、今朝の彼を思い出していた。
——「ちょっと行って、とっちめてくる」
なるほど、あれはそういう意味だったのか……。
自然とため息が浮かび、ソファに座り込んでいた。
『やっぱり。久々津さんからはなにも知らされてなかったんだな?』
小野寺の声が和らぎ、彼は電話の向こうで穏やかに笑っていた。「うん」と頷き、宝瑠にもその笑みがうつった。
『正直、会社の判断がこれで覆るとは思えないけどさ……同席してて。なんかスカッとしたよ』



