天喜は宝瑠の体に触れるとき、よくこうして腕を掴んでくる。ドキドキと高鳴る不整脈を受け流し、宝瑠はマネキンの服を見た。
秋物の新作で、チェック柄のシャツワンピースだった。前後で丈の長さが違うフィッシュテールデザインが可愛らしい。
「ああいうのは私のキャラじゃ……」
「な、一度試着してみろよ?」
「ええ?」
半ば天喜に押し切られる形で試着室に服ごと放り込まれた。
ていうか、強引……!
「どうかな? 変じゃない?」
着替え終わったあと、宝瑠は試着室のカーテンを開けて、もじもじと髪の毛を触った。
天喜は宝瑠をジッと見つめ、真面目な顔つきで頷いた。
「やっぱり。悪くないじゃん」
「は。いいの? 悪いの? どっち?」
「……似合ってる」
彼は目を逸らしながらポソッと呟き、通りかかった店員に声をかけていた。
出費が気になるので、特になにも買うつもりはなかったのだが。元の服に着替えて試着室を出ると、天喜が支払いを済ませていた。
彼は「ひまも喜ぶし、それ着てまた出掛けようぜ?」と言って楽しそうに笑っていた。
そして翌日。
日葵を学校まで送ると、また天喜が声をかけてきた。手にはスマホを持っている。
「今日なんだけどさ、宝。ちょっと遠出して風呂行かない? 昨日調べてたら良さそうなとこ見つけて……」
秋物の新作で、チェック柄のシャツワンピースだった。前後で丈の長さが違うフィッシュテールデザインが可愛らしい。
「ああいうのは私のキャラじゃ……」
「な、一度試着してみろよ?」
「ええ?」
半ば天喜に押し切られる形で試着室に服ごと放り込まれた。
ていうか、強引……!
「どうかな? 変じゃない?」
着替え終わったあと、宝瑠は試着室のカーテンを開けて、もじもじと髪の毛を触った。
天喜は宝瑠をジッと見つめ、真面目な顔つきで頷いた。
「やっぱり。悪くないじゃん」
「は。いいの? 悪いの? どっち?」
「……似合ってる」
彼は目を逸らしながらポソッと呟き、通りかかった店員に声をかけていた。
出費が気になるので、特になにも買うつもりはなかったのだが。元の服に着替えて試着室を出ると、天喜が支払いを済ませていた。
彼は「ひまも喜ぶし、それ着てまた出掛けようぜ?」と言って楽しそうに笑っていた。
そして翌日。
日葵を学校まで送ると、また天喜が声をかけてきた。手にはスマホを持っている。
「今日なんだけどさ、宝。ちょっと遠出して風呂行かない? 昨日調べてたら良さそうなとこ見つけて……」



