「別に言う必要ないと思って言ってなかったんだけど……『Su-nao』のベースフレームワーク、俺が前に作ったやつなんだよね」
「は……い?」
作った……?
「一昨年なんだけど。AIチャットのフレームワーク……平たく言えば土台っていうの? それをライセンス提供したのが俺で……スタートアップ企業に売り渡したんだ、金になると思って」
AIチャットの土台を作って、売った?
「……あの? ちょっと意味がよく……?」
天喜は腕を組み、少しだけ思案した。
「簡単に言えば、設計者って立場なわけ」
「うん」
「開発用のアクセス手段……バックドアって言うんだけど、それを知ってるから自由自在に出入りできるんだよ。とあるURLにパラメータをつけて、アクセスするだけで管理者モードで入れるの。だからそこから宝のアカウントに飛んで、チャット履歴の一括削除をしておいた」
履歴の……一括削除。
「……へぇ、そうなんだ」
「まぁ、違法なんだけどな」
宝瑠はぱちくりと目を瞬き、「すごい」と乾いた声をもらした。
その瞬間、重心を失ったかのようによろめき、宝瑠はその場に腰を落とした。
天喜が「宝?」と呼んで訝しんでいる。「大丈夫か?」と声もかけられた。
「は……い?」
作った……?
「一昨年なんだけど。AIチャットのフレームワーク……平たく言えば土台っていうの? それをライセンス提供したのが俺で……スタートアップ企業に売り渡したんだ、金になると思って」
AIチャットの土台を作って、売った?
「……あの? ちょっと意味がよく……?」
天喜は腕を組み、少しだけ思案した。
「簡単に言えば、設計者って立場なわけ」
「うん」
「開発用のアクセス手段……バックドアって言うんだけど、それを知ってるから自由自在に出入りできるんだよ。とあるURLにパラメータをつけて、アクセスするだけで管理者モードで入れるの。だからそこから宝のアカウントに飛んで、チャット履歴の一括削除をしておいた」
履歴の……一括削除。
「……へぇ、そうなんだ」
「まぁ、違法なんだけどな」
宝瑠はぱちくりと目を瞬き、「すごい」と乾いた声をもらした。
その瞬間、重心を失ったかのようによろめき、宝瑠はその場に腰を落とした。
天喜が「宝?」と呼んで訝しんでいる。「大丈夫か?」と声もかけられた。



