AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

『俺もそろそろ会社に着くから……あとで話そう、カフェスペースで待ってて?』
「……わかった」

 小野寺の声は落ち着いているようだったが、その背後にある緊張は如実に現れていた。

 通話を切ったあとも、宝瑠の足は床に貼りついたまま動かない。

 どういうこと?
 私の名前が、載ってるって。
 炎上って。

 全く身に覚えがないんだけど……?

 本当に……?

 信じられない気持ちから、手の中のスマホをタップしていた。TALK-N(トークン)のアプリを立ち上げる。

 ユーザーの日常から政治経済まで、何でも書き込まれる「拡散力の塊」のようなSNSだ。

 本当に私?
 みんなが誰かの名前を読み間違えて、私と勘違いしてるだけじゃないの?

 だって私。
 普段から、そんなにSNSも使わないし。ましてや自分の意見を投稿したりなんて。


『#四ノ宮宝瑠』


 ずらっと上から順に並んだそれぞれのスパークに、確かな証明として、ハッシュタグ付きの名前が書き込まれていた。

『てか四ノ宮宝瑠って、下の名前なんて読むんw?ホール?穴?草』
『ジュエルらしいよww 知人情報ソース』
『マジでww 本名でそれとか草』

「は……?」

 目の前が暗くなった。

 知らず知らずのうちに唇が震えていた。
 スマホの上で固まった指先が、かすかに振動し、手に汗を握っている。

 なんで? どういうこと?