AI生成でママにされた私は、シングルの年下クズ男子に再構築されています。

「宝は素直すぎて、なんでも間に受けるところがあるから……今後、このアプリに癒されることはないと思う」
「……そんな」
「気に入ってるアプリなのはわかるけど。もう以前の仕様には戻らない」

 宝瑠は手の中のスマホをぎゅっと握りしめ、俯いた。

「つーか……」

 落ち込む宝瑠から視線を逸らし、天喜が軽い口調で続けた。

「なにか相談したいこととか、話したいことがあるんなら……俺が聞くけど?」

 ……えっ!?

顔を上げた途端、思わずぎょっとした目で彼を見てしまう。

 彼は「なに」と言いたげに、不満そうな顔つきで眉をひそめた。

 もっぱらテルナと交わしていた会話は、天喜についての恋煩いばかりなのに。

 それを本人に言うとか、無理でしょ……っ。

 宝瑠はぎこちなく笑い、その場を取り繕った。

「あ、ありがとう。それじゃあまた、相談するかも……しれない」
「おー」

 天喜は素っ気なく答え、またキッチンに向かった。

 その背中をチラッと見やり、宝瑠はふっと息をついた。

 スマホを見るのを諦めて、とっとと寝ることにした。布団の中に入り、天井に浮かんだオレンジ色を、ぼんやりと眺める。

 思えば、恋の悩みなんかをさらっと相談できる相手がいなかった。